第5話 kntmの味と持ち主その後2
「きんたまは、食べられる」
けど、おいしくない。ということで決着しました。
取られた本人はケロッとしていればよかったのですが、傷口がうずくのか前かき(前足で地面をかく仕草)を止めません。
先に言って置いた方がいいような気がするので言います。
おもしろおかしくきんたまを揶揄する話はたぶんここで終わりです。
あとは胸糞悪い話しかない。
今まで茶化して書いてきたのにね。
この去勢手術を受けた子は前かきのし過ぎで足を痛め、結局乗用馬になれずに退厩しました。
せっかくまだ生きていくチャンスがあったのに。
競馬で走るための馬は毎年約8000頭ぐらい生まれるそうな。
そのうちターフを踏むことが出来るのは何頭で、怪我を負うことなく引退出来るのが何頭で、引退したあと行先が決まる馬が何頭居るんでしょうね。
でもこの需要がなければ生まれることさえなかった命だ。
はじまりからおわりまで、産業動物は産業動物で、人間の都合の上にしか存在しない。
胸糞悪いよね。肉も魚も食べるけどさ。
自分が関わったら、途端に鮮明な命になる。
自分勝手だけれどみんなそうだと思う。
『乗客の中に日本人は居ませんでした。』
他にたくさん亡くなってる方がいるのに?日本人だけ無事ならいいのか!
でももし身内がその旅客機に乗っている可能性が少しでもあるならば、ほっと胸を撫で下ろすよね。居ませんでした、って聞くまで気が気でないよね。
※大使館や航空会社に問い合わせが殺到しないようにという意味もあるアナウンスだそうです。
生きられることが幸せという前提で話をしていたけれど、
本当に一日のほとんどを狭いところに閉じ込められて娯楽もなく食事も選べない生活が幸せかなんて(おまけに背中には人間を乗せないといけなくて傷が出来たりする)、本人にしか分からないことでしょうね。
どこへでも行けて、食べるものもある程度選べる人間のみなさんは今幸せです?
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