第1話 kntmを食った話 1


1、kntmを食った話

0章で散々きんたまきんたま言っておいてなんですが、一応タイトルでは伏字にしました。

くんたまじゃないです。

くんたまも食べたいですが。


き○た○の話をする前に、まず自己紹介的な話をさせてください。



私、数年ほど乗馬をやっていましたの。


といいますとお金持ちのお嬢様っぽいですよね。

違いますよ。

セヴァスチアンが「どうぞお嬢様」なんて曳いてきた馬にひらりと飛び乗って、きゃっきゃうふふして、あとのことはすべてセヴァスチアンに任せてシャワーを浴びていたわけではないですからね。

朝4:00に馬に最初のご飯を与え、6:00までに人間の準備を終えて、馬の装備を整え、練習。終わったら馬を洗ってやり、諸々の片づけをします。

運が良ければ後片づけが8:15に終了し、運が良ければシャワーを浴びて授業に向かう。

ええそうです。学生だったものですから。


お昼になれば馬たちにご飯を与え、また授業に戻り、

馬房の掃除に来ては、アルバイトへ出かける。または、馬の夕ご飯。

晩ご飯は10時です。あの子たち、練習後のおやつを含めて一日五食ですの。

もちろん食べた分UNKOも出しますのよ。


お嬢様ライフでないことを伝えるのにずいぶん時間をとらせましたがそろそろきんた○に戻ります。



ああいう発想に至ったというのはやはり、分業しているとはいえそんな馬充ライフ+学生生活を送ると、ちょっとおかしくなっていたんですかね。


あるとき、競馬を引退した馬がうちに来ることになり、去勢手術もこちらで行うことになりました。

乗用馬になる牡馬は、諸々の事情により去勢されることが多いです。

そのときうちに居た子たちもほとんどが騸馬(元男の子)でした。


我々も獣医さんのお手伝いをすべく召集されたのですが、そこで同期の女の子が言い出したわけです。

「うまのきんたまが食べたい」



たまげたなぁ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る