蛆神様は天然系?
- ★★★ Excellent!!!
M県S市○○町…………、ゲフンゲフン失礼。
むかしむかし、ある町にどんな願い事でも叶えてくれる、とても立派な土地神様がおられましたとさ。
土地の者は、なにか問題が起こると、土地神、土地神と、助けを求めるように土地神に祈りを捧げたといいます。
すると、瞬く間に願いは叶い、問題が解決したといいます。
この土地神様は、とても気前が良く、どんな難題を解決しても代償を求めませんでした。
町の者も親しみを込めて、土地神様を崇拝していました。
しかし、この土地神様、たった1つだけ重大な欠点を抱えてました。
耳が遠いのです。
耳が遠くて、早とちり、しかも、かなりのおっちょこちょいと、三拍子揃ったドジっ娘のような神様でした。
そのため時々とんでもない拡大解釈をして、願い事をあさって方向に向けて叶えてしまいます。
次第に、町の者も土地神様を忌避するようになり、憎しみを込めて『蛆神様』と呼ぶようになりました。
所が、この蛆神様。
天然は無敵を地で行くようなピュアなお心の持ち主でした。
新しい名前をもらった、ありがとーう。
と、言わんばかりに、どんな些細な願いも叶えるようになったのです。
願を掛ける、願いを叶える、呪いを受ける、以下繰り返しの無限ループ。
そう、これは閉じた世界の物語・・・
逃れられぬ運命に捕らわれた、小島ハツナの明日はどっちだ!?