蛆神様

作者 有本博親

83

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★★★ Excellent!!!

女子高生、ハツナちゃんの視点から語られる【蛆神様】にまつわる掌編集。

何でも叶えてくれる神様【蛆神様】。都市伝説のような存在だが、各地には「この近辺での願いごとはご遠慮お願いします」の看板が。その理由とは……?

冷静な目線で語られる阿鼻叫喚の日常。誰もが願いを叶えてしまう世界は何が起こるかわからない!

しかしそんな日常は、ある時点から一変する。
掌編集から中編、作品を丸ごと飲み込んで長編へ。明かされる衝撃の真実に瞠目必至。非常に魅せる展開のため、どんでん返し好きにはたまらない作品です。

話数が多く途中下車してしまいそうな場合、飛ばしてでも中編をお読みください。声を上げずにはいられないはず。

ブラックでスプラッターでスタイリッシュな日常から、マジカルハットトリックな衝撃展開。何が起こるのか、気になる方はぜひ読み進めてみてください。そこから本当の戦いが始まります。

★★ Very Good!!

まずは、氏神ではなく「蛆」神という時点で一筋縄にはいかない神様なのが分かる。

そして主人公の辛口でニヒルな視点と、蛆神様に願う人間の業や、愚かさが奇妙に混ざり合い、ブラックジョークのようになっている。

無論、ホラーなので、読み手にぞわぞわとさせる話が満載。

おまけにショートショートのような、短さで読めるのも素晴らしい。

とはいえ、短いゆえに妙に心に突き刺さるのだが……

皆さんも是非、読んで一緒に「いやぁ~!」と頭をかきむしってほしい。

ほんと、ぞわぞわと気持ち悪いから。(誉め言葉です)

★★★ Excellent!!!

コメディーでもありホラーでもある、そんな作品。
願えば何でも願いを叶えてくれる蛆神様にまつわるショートストーリー。
「日本語って難しいな」と改めて思わされる話作りとオチの秀逸さは、「言葉の綾」というものを上手く利用したクスリとくる展開と、そこに居合わせたかのような背筋の寒くなるお話を提供してくれます。

★★★ Excellent!!!

まずは2月13日に書いた、私のレビューを読んでいただきたい。

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『ワンアイデアをユーモラスにまとめるセンスが凄い!』
女子高生ハツナを中心にして、願いごとを叶えてくれる蛆神様によって巻き起こるグロでスラップスティック的?で、ちょっとエロもある掌編集です。

ワンアイデアをユーモラスにまとめるセンスと、女子高生の会話体の構成がうまく、勢いよく読めます。

グロ描写もありですが、とても笑える(ニヤリとする)ので、抵抗がない方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

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 これを書いた時点では、私は恥ずかしながら【眼球の章】つまり第38ぐらいまでしか読んでいなかった。上文は、つまり、その時点でのレビューである。いや、その時点でのレビューに「すぎなかった」とさえ言ってしまおう。

 物語が変容するのは、第39話【顎門ノ章】からだ。一話完結だった掌編集は、突如として連続物になる。

 そこで描かれるのは。
 町から突如として消えた蛆神様。その神様のことを覚えているのはハツナだけ…と思っていたのだが…。

 襲われ、殺されそうになるハツナ!
 知らない女からの「蛆神様について聞きたいことがある」という謎の電話!
 そして、今まで蛆神様にはお願いをしてこなかったハツナだが、幼少のころ、じつはお願いをしたことがあったのだ。その内容とは一体!?

 そして物語はどんどん加速して行き、第48話からさらにヒートアップ。
 SF大好きな俺は、もう大興奮。 
『蛆神様』は緻密に組まれた、奇想SFでもあったのだ!

 蛆は蠅になる。
 ならば『蛆神様』は今後、一体どんな小説になる気なのか?
 まだ連載途中だからこそ、リアルタイムで味わえる喜び。

 これは絶対、読んで後悔しない。

 いや、最後まで読み続けろ!

★★★ Excellent!!!

するすると読めるタイプのブラックジョーク集です。謎の土地神、蛆神様に願い事をすると、それが叶う。しかし、叶えられた願いは直接的で融通が利きません。あっさりと取り返しのつかない事態になり、それを観察する主人公は読者の代弁者。そこに生まれる何とも言えない笑いは正にブラックジョークの真髄と言えるでしょう。日常と隣り合わせの異物感は綾辻行人先生の深泥丘奇談のようで、とても好みの作品です。

★★★ Excellent!!!

一話一話の量が少なく軽快に読むことができるので、途中でダレることなくサクサク読むことができます。
前半は一話完結のコメディータッチのホラーなのでどこからでも読むことができます。
ホラーが好きだけどあんまり時間をかけて読む時間がないという人にオススメです‼︎

★★★ Excellent!!!

最初の一話を読んですぐにその世界観に引き込まれたよ!気がつけば二話三話と読み進めてしまう、テンポのいい作品♪
ブラックジョークって言うのかな。話の内容はホラー寄りなのにどこかクスッと笑えてしまうところがあって。
蛆神様がどんな存在か、が読み進めていくうちになんとなく分かってくるんだけど…。次の話はどうくるかなって楽しみになるし、オチを読むと「そう来たかー」と思わず口に出しちゃう。


天然系ドジっ子キャラの蛆神様、私は好きだよ!耳が遠くて早とちりで、そんな神様なのにちょっと抜けてるというか。そんな蛆神様の存在に、世界観に読めば読むほど引き込まれる。そんな小説!ぜひたくさんの人に読んでほしいなー

★★★ Excellent!!!

面白いです。ダークな笑いがぶっこまれている作品です。

話の主人公は、小島ハツナという女の子。
隣町の高校に入学した、高校一年生です。定番の挨拶となっています。
隣町には『蛆神様』という、どんな願いも叶えてくれる神様がいる。
そんな蛆神様が叶えた願いによって巻き起こる、シュールな世界観を楽しめます。

頭がボールだったり、お尻かクリームがでたり、コイ人がいたり、常識人がチワワだったり……。

なんとも言えない、恐怖を覚える笑いを是非、堪能してみて下さい!

★★★ Excellent!!!


 M県S市○○町…………、ゲフンゲフン失礼。

 むかしむかし、ある町にどんな願い事でも叶えてくれる、とても立派な土地神様がおられましたとさ。
 土地の者は、なにか問題が起こると、土地神、土地神と、助けを求めるように土地神に祈りを捧げたといいます。
 すると、瞬く間に願いは叶い、問題が解決したといいます。
 この土地神様は、とても気前が良く、どんな難題を解決しても代償を求めませんでした。
 町の者も親しみを込めて、土地神様を崇拝していました。
 しかし、この土地神様、たった1つだけ重大な欠点を抱えてました。

 耳が遠いのです。

 耳が遠くて、早とちり、しかも、かなりのおっちょこちょいと、三拍子揃ったドジっ娘のような神様でした。
 そのため時々とんでもない拡大解釈をして、願い事をあさって方向に向けて叶えてしまいます。
 次第に、町の者も土地神様を忌避するようになり、憎しみを込めて『蛆神様』と呼ぶようになりました。
 所が、この蛆神様。
 天然は無敵を地で行くようなピュアなお心の持ち主でした。
 新しい名前をもらった、ありがとーう。
 と、言わんばかりに、どんな些細な願いも叶えるようになったのです。
 願を掛ける、願いを叶える、呪いを受ける、以下繰り返しの無限ループ。
 そう、これは閉じた世界の物語・・・
 逃れられぬ運命に捕らわれた、小島ハツナの明日はどっちだ!?

★★★ Excellent!!!

蛆神様はユーモアのあるキャラクターですね。
主人公の冷静な感じも、各話の違和感をかき立てていて、安定した読み心地です。

第4話まで読んだ時点で、最も笑ったのは第2話で、最も切れ味が鋭いなと思ったのは第1話でした。
今後はどんなアイデアの話が出てくるのか楽しみです。