懐かしい香りの不思議なお話

 幼き日に参加したお葬式というものは、やはりどこか独特のノスタルジーを感じさせるもので、この作品からはまずその匂いがふわりと伝わってきました。

 それでどんな怖いことが起こるのかな、やはり幽霊かな? 等と期待を膨らませていたところに、予想外の角度からの一撃を喰らってしまい「おっ! これは!」となりました。

 ゾッとするようなタイプの作品を期待している方には違うかもしれませんが、文章としても読みやすく、少し不思議で、読後感の良い作品だったと感じます。