幼き日に参加したお葬式というものは、やはりどこか独特のノスタルジーを感じさせるもので、この作品からはまずその匂いがふわりと伝わってきました。 それでどんな怖いことが起こるのかな、やはり幽霊かな? 等と期待を膨らませていたところに、予想外の角度からの一撃を喰らってしまい「おっ! これは!」となりました。 ゾッとするようなタイプの作品を期待している方には違うかもしれませんが、文章としても読みやすく、少し不思議で、読後感の良い作品だったと感じます。
子供の頃の記憶は、はっきりしていることの奥に曖昧で……確かなものであるはずなのに、説明しがたいものがあるものです。私の親族に不幸があった時、ある小さな子供が天井を指して『(亡くなった人が)あそこで笑ってる』と言っていたのですが、これもこの子が大人になった時には曖昧な記憶になってしまうのかもしれない……と自身が見たことを思い出しながら拝読させて頂きました。
作者の方が幼い頃にあった、不思議な出来事が書かれている。こういう夢のことを正夢というのでしょうか? でも実際のことが同じ時間に起こっている。うーん、わからない。実に不思議な出来事。 お別れを言ってくれたのなら、これは素敵な話ですね。私もおばあちゃんをあまり知らない時に失って、なんだか羨ましく思いました。数少ない夢の記憶を大切にしてください。貴重な話を共有していただき、ありがとうございます。