そんなこと言われたら惚れちゃいますよね

短い文章に熱い滾りが込められた作品。読中、気持ちのうねりが起こり、鎮めるのに必死でした。
ヒロインの描写に比べ、具体的にはほぼ何も書かれていない主人公の心を考えると、ますますそのうねりは大きくなり、抑えるのが困難になります。

何かを失うという事は、自身だけではなく他者にも影響をあたえる。
その延長線上にある人生の交差が無理なく、そして更に熱く描写され、一筋の龍となった時、人は感動にも似た衝動に襲われる。

こんなにも力強い短編、私には書けない。
だからこそ、他者へと薦めたい。

感じながら読むことの出来る物語って素敵ですね。

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