ドロップス・レイン

作者 月ノ瀬 静流

60

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★★ Very Good!!

 憂鬱な雨の中、憂鬱なテスト勉強の合間にやってきた幼馴染み。懐かしい思い出の遊びを繰り返す。
 降る雨と少しテンションの高い彼女。本当は落ち込んでいる彼女を救うのは……。

 心に灯りのともるお話です。



「俺様の価値は俺様が決める」と言い切れる強さに惹かれました。

★★★ Excellent!!!

「雨粒以外のものが空から降ってくる」
それは幼い頃歌っていた歌。
幼馴染のふたりは歌を信じて雨の中でそれを探す。
時は流れ、高校生になったふたり。
ふたりの心に降ってきたものは。

短編ながら読み応えは充分にあります。
きっと皆さんの心にも降ってくる優しい物語。

まるで雨上がりのあとの青空のような読後感。
ぜひ皆さんにもこの爽やかな物語を。

★★★ Excellent!!!

とても魅力的な短編です。
短くも端正な構成の中に、ノスタルジックな雨の情景、キャラクターの奏でる柔らかな心情、そっと忍び寄る冷たい現実、暖かな希望、そんなものが込められています。
それは多く語られてるわけではないのですが、読者それぞれの心にいろいろな色で再現されていくのではないでしょうか。
是非読んで見て欲しい作品。
そして心に残った澱を楽しむような、そんな物語でした。

★★★ Excellent!!!

最初に一回読み終わりますと?マークの中にある温かさなのか寂しさなのか理解できない感情に戸惑い再読。読み返すと序盤の文章に隠された感情に気付かされました。
主人公と幼馴染の短編ですが、読み返す度に完成度の高さに感心させられる作品です。実は私のノートに「おすすめ作品ですよ」と教えて頂き、拝読した経緯なのですが、その気持ち凄く分かります。この作品を他の方々はどう思われるのか。他者様のレビューを読むのがこんなに楽しい事はありませんでした。

とても素晴らしい作品ありがとうございます。
そして、勧めて下さった方にも感謝です。

雨には不思議な力がありますよね。厳密に言えば水が魅力を引き出すようにも感じます。古代ギリシャ哲学者タレスは「万物の源は水である」といった台詞を思い出します。

★★★ Excellent!!!

もう、涙が止まりません!
可愛く始まる短いお話ですが、その綿密で繊細な表現はお見事の一言。
ストーリーの練り込みも素晴らしく、過去と現在、そして昨日と今日の時間の使い方が巧みで物語の奥行きが広がっていきます。

と、文章、そして構成の素晴らしさも枚挙にいとまがないのですが、なによりストーリーが……、おお、また涙が。
これはなんとも、グッときます。
力強いほどの優しさが、壊れかけた一つの心をそっと救い上げる。みっともない傘でもって。不格好な長靴姿で。
そのかっこよさ、まっすぐさに心が震えて……、ああ、また涙が。
ファンタジックで不思議な空気と、現実的な物語の親和が素晴らしかったです。

素敵な時間を過ごすことが出来ました。ありがとうございました!

★★★ Excellent!!!

下手な川柳で申し訳ありません。

お互いが理解し合っているから
言えないことってありますよね。

幻想的な文章と、スピード感溢れる展開
短編ならではの爽快感、素晴らしい作品です。
息もつかせぬ、とはこのことだと思います。
よくぞこの文字数で、これだけ読者の想像力を掻き立てる
ことができるものだと感じました。

私の周りの皆様が話題にされていましたので
読ませて頂きましたが、噂に違わぬ物語でした。

素敵な短編をありがとうございました。





★★★ Excellent!!!

別のサイトで読ませて頂きましたが、改稿版とのことで、再読です。
良いですよね、おそらく今は情緒が非常に不安定であろう千沙、そのためか幼い日に還っている、そしてそれにつきあってやる将行。
幼い日の二人の情景もしっかり描かれていて、それが現在の二人にしっくり重なって、傷ついた千沙の心が「俺様の飴」によってコーティングされて行く内面がスムースに流れ込んで来ます。
読んでいて、心が洗われるようで、思わず「遠い目」になってしまいました(^^)

★★★ Excellent!!!

 タイトルから、雨の風景を想像しながら拝読を始めました。いけませんね。このような先入観は。
雨と飴に込められた、二人だけの世界を覗き込んだ幻想に包まれる文章の表情は、雨に濡れる楽しさや、探し物に注ぐそれぞれの思いが美しく、雨のように切なさと、途切れていなかった絆を読む側に潤いを与えて下さいました。

 素敵な物語を、ありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

本作品を一読したとき、押し寄せる感情の波が何なのかは、すぐには理解できませんでした。

とにかく一文一文に込められた想いが切なかったり、どこかノスタルジー的な雰囲気もあり、そこに神様の飴という表現が、ただの雨のシーンを情緒溢れるものに仕上げられています。

この話、ずばり完成したパズルからあえてピースを一枚抜いた作品だと私は思います。

どんなピースを抜いたかは、読者によって捉え方が変わるかもしれませんが、私は恋愛のピースをあえて抜かれてるのではないかと思いました。

だからこそ、残された『幼馴染み』という特殊な関係が際立ち、二人だけが知りうる世界で、成長とともに変化していったお互いの感情の切れ端をぶつけあうという形になったのではないでしょうか。

とにかく一文一文が非常によくできていて、決して明るいとは言いがたい設定ですが、なぜか最後は心地よい読後感もありました。

おそらくは、あえて抜いたピースを読者にはめさせることで、今後の二人をどう想像するかの自由を読者に与えられているからだと思います。

感情を刺激してくる、とても良質な作品です。ぜひみなさまも一読されてみてはいかがでしょうか?

雨が上がった後の二人がどうなるか、想像してみるのも面白いですよ!!

★★★ Excellent!!!

短い文章に熱い滾りが込められた作品。読中、気持ちのうねりが起こり、鎮めるのに必死でした。
ヒロインの描写に比べ、具体的にはほぼ何も書かれていない主人公の心を考えると、ますますそのうねりは大きくなり、抑えるのが困難になります。

何かを失うという事は、自身だけではなく他者にも影響をあたえる。
その延長線上にある人生の交差が無理なく、そして更に熱く描写され、一筋の龍となった時、人は感動にも似た衝動に襲われる。

こんなにも力強い短編、私には書けない。
だからこそ、他者へと薦めたい。

感じながら読むことの出来る物語って素敵ですね。

★★★ Excellent!!!

 雨の降る日、幼馴染と「神様の飴」を探しに行った。
 もう、二人とも大きくなっていて、雨空を見上げても飴が降ってくることはないと分かっているはずなのに。

 無駄のない端正な描写から、雨の日の風景や感触が浮かび上がります。
 そして千紗の「神様の飴を探す」想いや、将行の想いが胸に迫る。
 けれども読後は切ないながらも柔らかな爽やかさが残るのです。

 その飴は、魔法はないかもしれない。しかもあんまり甘くないし、結構刺激もある。
 けれども深い優しさに満ちていて、そっと寄り添い、支えてくれる。

 雨の音を聞きながら、じっくり味わいたい作品です。

★★★ Excellent!!!

小さい頃、幼馴染と一緒に雨の日にびしょ濡れになりながら探した。当たり前だけど二人は成長し、そんなことはもうしなくなった。それなのに、いきなり彼女が雨の中、神様の飴を探そうと誘いにきた。

神様の飴。それはまるで二人にしか分からないような合言葉のような存在。成長しても二人の距離は決して遠ざかったわけじゃなくて、きっとそう思いこんでいただけなのだろう。相手を想う気持ちは今でも変わらずお互いの中にある。

雨の日のお話と思いきや、雨があがった後のような軽やかな読後感でした。