導入に誘惑される

キャッチコピーと一話にひかれました。
『愛の大きさは~』という、おそらくこの作品の中核であり、作中で誰かが放つであろうセリフ。
このキャッチコピーから、いったいどんな物語が展開されていくのかと、気になってたまらなくなります。

なんだか悲恋っぽいムードがあるあらすじを見て、それから第一話を見てみると、今度は瑠璃ちゃんの存在にどきどきします。
私がこれまで読んできた悲恋ものだと、瑠璃ちゃんの立ち位置の子は大体主人公とヒロインの引き立て役に留まって結局結ばれないままなんですが、瑠璃ちゃんは書き出しから登場するので主人公と結ばれそうな雰囲気を出しています。
しかも数十回も主人公の紫苑君に告白しているらしく、とてもアクティブな少女だということが語られます。
これが私にとってけっこう斬新でした。
そして一話後半では紫苑君が既に好きな子との別れを経ていて、ものすごく沈んだ状態であることがわかるのですが、
だからこそ瑠璃ちゃんの行動力が物語を動かしていく予感があります。
この瑠璃ちゃんという立ち位置にとてもひかれ、どうなっていくんだろうと楽しみにして読みました。

作中で強調されてはいませんが、瑠璃ちゃんは自分を捧げまくるめちゃくちゃでかい愛の持ち主で、
もしかしたら主要登場人物の三人の中で、瑠璃ちゃんの愛が一番でかいんじゃないかとさえ思えてきます。
そこがこの物語のアクセントになっていて面白かったです。