概要
私はまだ、あいつが人を殺した理由を知らない
クラスメイトの男子、片桐が人を殺す現場に居合わせてしまった女子高生、三浦梨里亜。
その殺人に理由はなく、彼はただ死体を捨て、何も変わらない日常を、いつもどおりの学校生活を、ただただ笑顔で過ごしてゆく。
三浦はそれに疑問を抱いてなお、彼の犯行に興味を持つことができなかった。
学園祭を前に、片桐と三浦、そして周囲の人間たちの関係が、水面下のさらにずっと深いところで変わりつつあった。
学生時代に書いていた短編が発掘されたので掲載します。かなり文章が古い。
その殺人に理由はなく、彼はただ死体を捨て、何も変わらない日常を、いつもどおりの学校生活を、ただただ笑顔で過ごしてゆく。
三浦はそれに疑問を抱いてなお、彼の犯行に興味を持つことができなかった。
学園祭を前に、片桐と三浦、そして周囲の人間たちの関係が、水面下のさらにずっと深いところで変わりつつあった。
学生時代に書いていた短編が発掘されたので掲載します。かなり文章が古い。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!現実味のない現実の現実味。
クラスメイトが人を殺した現場に遭遇してしまった女子高生の物語。
人が殺されるというのは、私たちにとってなかなかに大事(おおごと)なはずです。
だけど主人公の梨里亜は大きく動揺することもなく日々を過ごします。
殺人があっても日常。
そんな光景が描かれていきます。
かと言って、なんの動揺もなく物語が続くわけでもありません。
物語は少しずつ進んでいきます。
しかし揺れ動いたとしてもやはり日常なのだという気配をどこか伴っています。
大変なことが起こりながらも描かれる日常の光景は、現実味のないようでいてひたすらに現実らしさを含んでいるのです。
非常に読みごたえのある作品です。