筆者のせい

この筆者の手にかかればどんな主人公も不遇はまぬがれませんが、今作はまだ、ましなほう。

もちろんその不遇は筆者さまの愛情の裏返しでして、あたかもドクロちゃんみたく主人公を撲殺しようとしてしまう筆者の愛の前では抵抗する気も半ば失われているというか、わりかし口数が少ない秋山君です。

この、最終的には輝く秋山君ですが、毎回測定されるヒロインとの机の距離感が非常に微妙なところを突いておりまして、恋人というよりも家族として、保護者として、男らしく耐えるところは耐え、あきらめるところはあきらめ、辛抱するところは辛抱するという、ある意味すがすがしさすら感じる尽くしっぷり。作者の思いがここにも伝わってきます。(授業中、主人公に勉強なぞさせてたまるか! という……)

そんな彼を大差で突き放す、かわいい穂咲ちゃんの魅力がいっぱい詰まったお料理コメディ、とくと御笑覧あれ!

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