最近の少女小説界隈で流行りの「中華モノ」というと、後宮という閉じた空間内で完結する話が多いイメージですが、本作は冒頭の口上にある神話から周辺諸国との関係性まできちんと設定が練りこまれていて、中華の壮…続きを読む
まず申し上げよう。自分が心の中に飼っている、単純極まりない作りの「少年漫画」脳は、ラストまでを読み、叫んだ。「なんじゃこりゃー!」と。そしてそれは、またたく間に後宮物語脳、歴史脳が塗りつぶしてい…続きを読む
本作品は、異世界ファンタジーに分類されてますが、歴史・伝奇ジャンルで私が読んだ矢弦陸宏氏の「蒼海のライジングサン」、芝原岳彦氏の「ガレオン船と茶色い奴隷」に作品の雰囲気が似てます。あっ! 異世界フ…続きを読む
仮に、華朝の正史における烏翠伝を紐解くならば、この物語は、安陽公主による芝居がかった策謀の一端と記されるのだろうか。武官の父が粛清され、自身は布衣へ落とされた趙某の顛末など、わずか数十字で著さ…続きを読む
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