浮気
とある日の夕方。
響は自分の家のリビングで夕方のニュース番組をなんとなく見ていた。
一方、台所ではエプロン姿の奏が夕飯の支度をしている。
そんな中、ニュース番組で最近騒がれている芸能人の浮気騒動のついて取り上げているのを見て、響はふと奏にこんな問いかけをした。
「あのさぁ」
「なにぃ〜?」
「変なこと聞くけど、もしも俺が浮気してたらどうする?」
直後、トントントンという何かを切る音が止まる。
「なに?してるの?」
「してないしする気もない!もしもの話だ」
「う〜ん……とりあえず殺すかな」
「恐っ」
「この包丁であんたの嫁をスマホごと」
「ガチでする気ないんでそれはマジで勘弁してくださいお願いします」
1秒で土下座した。
その様子を気にすることなく、奏は続ける。
「冗談は置いといて、多分死ぬ勢いで泣くと思う。そして自分の何がいけなかったのかと自問自答モード入ると思う」
「ちょっと待って。それ一番やばいパターンじゃないか?」
「多分一番やばい。てかさ、私が浮気されて怒るタイプだと思う?」
「思わん。自分に原因があると思っちゃうタイプだろ?」
「正解。ご褒美にトリカブトのサラダ作ったげる」
「遠回しに殺害予告をするな」
そんな会話をしたあと、響はまた意識をテレビへと向ける。
ちょうど、芸能人夫婦の奥さんが妊娠を発表したというニュースをしていた。
響と奏 鈴井ロキ @loki1985
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