それは、とてもやさしい『嘘』だった。

主人公あかりは、妊娠中の母親からいつも怒鳴られてばかり。お母さんのことを思って、家事とかを助けても、褒めても貰えない。「おかえり」という前に、家の用事を告げられます。
そんな苦しい中、慰めてくれるのは黒猫の黒助。
ところが、その黒助が道路を渡ろうとして、歩道橋の上からハラハラしていると、逆に落ちそうになってしまいます。
そこに助け(?)に来たのが、ミカエルと名乗る魔法使い。
彼は別世界の人間で、ドラゴンと戦った際に、自分の命をバラバラにされたこと、その命のカケラが、あかりの世界に飛び散ったことを説明します。しかもその命は、あかりのもとに集まりやすかったのです。

混乱しつつも、あかりはミカエルの命を探す手伝いをするのですが――ミカエルは、あかりにとある「嘘」をついていました。

17話あたりから、私はちょっと泣きそうになりました。
そして最後まで読んだ後に、「誰かのために動くのは難しいなあ」と思いました。
なぜあかりの元に命が集まりやすいのか? ミカエルがあかりについた「嘘」は? ぜひ、最後まで読んでください。

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