少年が『見る』世界の美しさとは。

この物語はとにかく、主人公である少年ラストの見る世界の形である。
細工師の夢を絶たれた中で見る魔法の隆盛しつつある世界。
魔女と出会い、そこで見た杖。
杖作りの先生となった魔女アイーダとの生活の中で見る森の暮らし。
そしてたまに降りる街の変化。
そんな中で杖を作り完成させ、ラストのできることも増えていく。
その一方で、彼にはもう一つの変化が訪れる。
そしてそれは、先生であるアイーダの隠していた秘密にもつながり……。
牧歌的で、暖かで、そこで少年の見る世界がどう変わっていくのか。
それを見届ける物語なのだろう。

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