声を発しない中で語られる「詩」。魂の叫びを聞け!

4月 桜の季節 入学式
不安定な季節の中で高校生はもの思いにふける

それはおそらく ほんの些細なこと

自分の目の前に座る男子の何気ない仕草であったり

学校の中で限られた自治活動を謳歌する生徒会の活動であったり

双子の姉弟のほほえましい絆であったり

学園祭に使用するような文字プリントのシャツの書体であったり

年下の異性からの甘酸っぱい告白であったり

剣道少女の野太い地声であったり

いつの間にか手にしていた力を持て余す女の子のやり場のないやつ当たりであったり


そして読者はこの詩(もしくは魂の叫び)を読み終えて思うのだろう

この中に綴られる一言一句、共感できるものは何一つなかった……


注:まだ続くと思います。

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