勇者アシュリーの一行は、皆真面目です。
中でも、メルヴィナさんは、努力家で、真摯な竜化魔法の使い手です。
今迄苦労して、後悔する程ガリ勉で、魔法について強くなりました。
折角の黄金竜ですが、人の形に戻ると、さらさら金髪以外に何もなくなってしまうから、乙女としては困り者。
何とか工夫し、チームワークでカバーしようとがんばります。
それだけではありません。
敵を倒すのに、ある意味本当にユニークだった、あれが面白かったです。
長めかと思っても、真ん中を通っている筋は分かりやすくできていますので、読みやすいです。
ファンタジーラブコメの王道かつ個性ある作品です。
心地よい余韻も残っています。
オススメです。
古き良きRPGを追体験した思いだ。
まさにライトな感覚で読める、あの頃ワクワクさせられたファンタジー小説と同じ匂いだ。
運命・使命・宿命、そんな無駄に壮大な世界の中心でもなく、或いは世情とは関係なく世界の片隅で日常を送るでもなく。
それでいて、ちゃんと魔王がいて、勇者がいて。御一行――パーティがいて、目の前にクエストがある。
主題に据えられたレアモンスター討伐の方法が、何ともニヤける設定なのは、さすがである。
もうこれだけで、ドタバタ・ラブ・コメディとして成立しうるものの、散りばめられたセンスあるファンタジー用語や練り込まれた世界設定を目にするにつれ、そのクオリティに満足する。
そして、キャラクターの追体験でもある。
古の詩人ダリルの物語を紐解くことによって、勇者も魔法使いも、夢や理想、そして努力の果ての後悔を己自身で向き合い、成長していく。
その微笑ましい様子も、クエスト達成と共にカタルシスを与えてくれるのだ。
勇者御一行は、次なるクエストへ!
勇者よ、責任においても勇者であれ!
物語の舞台はがっつり異世界ファンタジー。
それなのに、現実世界と共通するような社会のしがらみ、職業に対する理想と現実のひずみなどがリアリティたっぷりに描かれ、さらには作者様ならではの思わずニヤけるラブコメ要素が物語に軽妙さと華やかさを添える、濃密なエンターテインメント作品です。
「ガリ勉」と揶揄されるほどの努力の末に、竜化魔法という伝説の秘技を体得するに至った魔法使いの乙女メルヴィナ。
彼女は自分の目指したものに到達すると同時に、その到達によって後悔をせざるを得ない状況に置かれてしまいます。
一方、彼女と行動を共にする勇者アシュリーは、名望を集める勇者という存在でありながら、心の奥底に沈めた幼い頃の夢を抱えたまま天賦の職を務めています。
彼らの目下の使命は、「まぐれメタルを倒すこと」。
その使命を果たすべく、他の仲間と共に試行錯誤の作戦を繰り返すも、なかなか討伐の有効手段が見つからず──
討伐への過程の中で過去の偉人の思いに触れ、メルヴィナやアシュリーが己の内面と向かい合う場面はヒューマンドラマであり、魔物たちと闘うシーンはまさに異世界ファンタジーの醍醐味を存分に味わえます。
その重厚さに飲み込まれたところで炸裂する坂神イズム!
……おっと、ここから先は詳しいことは言えません(笑)
とにかく内容の濃い物語ですが、アシュリーのキレッキレのツッコミに笑いつつ、無駄なく整えられた文体ですっと世界に入り込める、男女ともにおすすめできる素敵な作品です!
ファンタジー初心者の私がハマった異世界モノの物語です!
魔法使いの女の子が変身して黄金のドラゴンになるのですが、その際の副作用が悩ましい。
なんと毎回、裸になってしまう!という…。複雑な乙女心を抱えてしまうのが、この物語の醍醐味です。
異世界ってこんなに現実味があって、一緒に笑って悩むことが出来るんだぁって目から鱗でした。
作家さんのあたたかい目線で綴られた冒険は、リアルな人生にも重ねることが出来ます。読み終わった後、自分の人生を肯定してもらった気持ちになりました。
頑張って、失敗して、悩んで…、でもそれでいい。
きっとそれが誰かの心を震わせる、唯一の方法なのかもしれないと。
こちらの作家さんの作風は、どの作品にも優しい芯があって、世に出ない静かな努力を認めてくれる。ハッとさせられます。
筆力や表現力も高度な安定感があり、素晴らしかったです。
竜に変身する魔法使いと聞いたら、ファンタジー好きはドキドキしますよね?
しかも、変身が解けたら全裸で、その魔法使いがエロ可愛い美少女だったとしたら……別の意味で(鼻血をたらしながら)ドキドキしますよね!?
さらに、エロ可愛い魔法使いメルヴィナちゃんと勇者アシュリーのラブコメも要所要所であり、胸キュンでドキドキしまくりじゃないですか……!!(n*´ω`*n)
そう、この物語は、たくさんのドキドキが詰まった全く新しいファンタジー小説なのです!(いや、冒険ラブコメか!?)
作者様の伝家の宝刀であるラブコメ要素だけでなく、主人公アシュリーとヒロイン・メルヴィナ、そして仲間たちの冒険や、吟遊詩人ダリルの謎、宿敵まぐれメタルとの戦いなど、読者を惹きつけるストーリーがテンポよく展開していきます。読んでいる間、ずっとドキドキしていられるので(そのドキドキの多くはメルヴィナちゃんの全裸ネタだがな!)まったく疲れず、きっと一気に読み終えることができるでしょう。
変身解けたら全裸とか、そんな発想ができる作者様はまさしくへんた……天才だと思います(^^♪
みんなも、メルヴィナちゃんの全裸を拝も……げふん、げふん、メルヴィナちゃんの活躍を応援しよう!!
もし魔法で巨大なドラゴンに変化することができたら……想像するだけでわくわくしますよね? 空を飛べます! 炎を吐けます! 巨大な力を手にできるわけです。
ところがです。落ち着いて考えてみてください。ドラゴンに変化した後に元に戻れば、元々来ていた服はどうなるでしょう? 当然、ビリビリに破れて着れなくなってしまいますよね?
そして、もしその魔法を唱える魔法使いが、そばにいるかわいい女の子だったとしたら……想像するだけでわくわくしますよね?
このお話は、そういった状況を男の勇者目線で綴った冒険譚です。
実は非常にシリアスな展開で、戦闘における挫折を経験しながら、彼らに秘められた過去が語られながら、様々な謎を解き明かしながら、勇者たちは宿敵を倒す秘策に迫るのですが、最終話(笑)
冒頭の「竜の息」のシーンで作者様の筆力の高さに触れれば、あとは期待しかない。しかしあれだけの火力でも「まぐれメタル」を仕留められないというのは驚愕であり、「まぐれメタル」の強さ?がこの第一話で明確に記述されている。
しかし本当に厄介な相手だ。まともに戦おうとしても逃げるのだから。
ラスボスを倒すよりも難儀な仕事になりそうであり、勇者達の苦悩が伝わってきてクスリとしつつ応援しちゃいますね。
竜化する際の問題点(装備が壊れて買い直す。うまく脱げない)などもリアルで、若干シュールなところが笑えます(笑
それにしても竜から元の姿に戻ったメルヴィナちゃんが裸って……責任とってあげましょう、アシュリー君。
「まぐれメタル」はいいから結婚しちゃえばいいじゃんっ。
そしてジャンルはラブコメへ――(笑
冗談はさておき、ちょっと異色な異世界ファンタジーを皆さまも是非(⌒∇⌒)
討伐クエストの高難易度標的、まぐれメタル。
すばしっこい上に防御も固く、まともな攻撃が一切通じない。ちょっと目を離した隙に逃げられてしまう……。
まさに当たればまぐれ、倒せたら奇跡。
どこかで聞いたことがあるけど僕は気にしない。気にしないぞ!!
それを倒すために持ち出した最終兵器は、史上最強のドラゴンブレス!
竜に変身して叩き出される最強の息吹は、まぐれメタルに命中するのか?
……とまぁシンプル極まりない内容で、とても追いかけやすい物語です。
決して導入部からゴチャゴチャ細かい設定とか語らない、舞台を無駄に壮大に見せかけて虚飾しない「手馴れた作法」が光りますね。
主題と作劇の贅肉をとことん削ぎ落とし、一点集中させているのが伝わります。さり気ないけど、プロットをめちゃくちゃ練っていますねこれ。実にソリッドです。
文体も今時の軽い一人称ファンタジーを踏襲しており、判りやすさを重視。
勇者一行がまぐれメタルを倒せる日は来るのか?
世界の危機とかもきっとあるんだろうけど、それはそれとしてメタル狩りしようぜ!