第4噺 この駆け出しの妹にクエストを!
妹side
どうも皆さんこんにちは、最近お兄ちゃんと再開して嬉しい凪沙です。幼馴染みの雅也とパーティーを組むことになりました。
本当はこんなロリコンとパーティーになんてなりたくないのだが、やはり同じ日本から来た良き理解者がいた方が楽だし、「服とか装備品とか買ってあげるから!!」って公衆の面前で土下座してお願いされたらね…。
まぁ、いざという時は盾変わりにするんだけどね。
だって打たれ強いし、いくら蹴っても殴ってもめげずに向かってくるし、こんなに固い盾はそうそう無いと思う。ていうか職業がルーンナイトの時点で壁役決定だよね。
……なんか思考がお兄ちゃんに似てきた気がするけど、そこは気にしない。だって雅也だし。
そういえば、装備品を買いに行った時に問題が発生しました。
どうやらエレメンタルマスターというのは、精霊から杖の材料となる四代元素に属した素材を貰い、鍛冶屋で作ってもらう必要があるらしい。
どれほど精霊に好かれるかによって材料の良し悪しも変わるので、どれほど良い杖になるかは、エレメンタルマスターの性格や実力にかかっている。
普通の魔法職だったら鍛冶屋の売ってる杖とかで良いんだけど、エレメンタルマスターは精霊の力を借りたりするので、人の手が加えられた素材よりも自然や精霊達によって作られた素材の方が、精霊の力が発揮されるらしい。
……ファンタジーっぽくてちょっとドキドキしたけど、スッゴい面倒くさそう。
駆け出しの冒険者にはキツいよ。
だがそんな私にとてもお得なクエストがギルドで貼り出されていた。
┌───────────────┐
ゴブリンの討伐
街の近くにある森の湖付近にゴブリン
の群れが住み着いてしまい、湖に住ん
でいた精霊や小動物達が困っています。
ゴブリン達を討伐して下さい!
報酬は一匹7000エリスです。
└───────────────┘
これだ!!湖ということは水の精霊がいるに違いない!それに森の中だから地や風の精霊達もいるだろう。
ゴブリン…それはこの世界でも知らない者はいないメジャーモンスターで、ゲームに出てくる様な雑魚モンスターではなく、実は民間人には意外と危険視されている相手。
個体の力はそれほどでは無いが、基本的に群れで行動し、武器を使い、その上衛生観念が無い為に扱う武器が凄く汚い。
ダガー等の小剣で獲物を捌き、その血が付いた武器をそのまま放置し全く手入れをしない。
当然錆や雑菌だらけのその武器は、傷を負わされると簡単に破傷風になる。
…と、アクセル図書館にあるモンスター辞典に書いてあった。
レベル上げにカエルさんを倒してスキルポイントをいくつかの魔法スキルに振ったし、雅也の貯金も無くなってきてたから丁度良い(生活資金は雅也持ちで暮らしてた)。
レベル上げの時は雅也を囮にしました。
カエルさんは捕食中の時に動きが鈍くなるってお兄ちゃんが言ってたからね。
スキルポイントとは、ジョブに就いた時に貰えるジョブスキルを習得する為のポイント。
優秀な者ほど初期スキルポイントは多く、このポイントを振り分けて様々なスキルや魔法を習得する。
因みに魔法のスキルは、個人によって習得出来るスキルが限られてくる。
例えば水が苦手な人は氷結や水属性のスキルを習得する際、普通の人よりも大量のポイントが必要だったり、最悪習得自体が出来なかったりする。
四代元素の他にも雷や爆発等の魔法もあり、そういったものは複合属性と呼ばれる。
いくつもの属性の魔法が複雑に絡み合っている系統の魔法。
と、アクア様に教わったのだが……恐らく私はアクア様の加護の影響で、水の属性魔法が強いだろう。
だってスキルポイント振る時に、水の属性の消費ポイントが他と比べて少なかったからね。
ある程度魔法も覚えたし、今の私なら雅也を囮にすればゴブリンに倒されることもなく大丈夫だろう。
そう思い、私は雅也を引き連れて森へ向かった。
―
「……森の名前がフォレスタなのは納得出来るんだけどさ、テキトーで単純だけど。
なんで湖の名前をフラメン湖にしたんだよ、シャレとかいいからマトモな名前つけろよ。」
「そういえばこないだ馬車引いて街に来てた人が、“走り鷹鳶”なんてシャレのモンスターがいるって言ってたよ」
「マジで!?」
この世界の人々のネーミングセンスはどうなっているのだろうか。
まぁ最初に発見した人がつけているんだろうけど、フラメン湖と走り鷹鳶の名前をつけた人は同一人物に違いない、うん。
絶対そうだと思う、あと冬牛夏草も。
「ついたけど…」
「……これは」
なんでゴブリンがフラメンコ踊ってんだよ。
あれか、この湖周辺ではフラメンコが流行ってるのか。だからこの湖の名前はフラメン湖なのか。
なんでだよッ!!なんでモンスターがフラメンコ踊るんだよッ!!しかも地味に上手いし…は、激しいッ!!
いっちょまえに薔薇加えちゃって!!しかも雌と思われるゴブリンはリボン付けてる奴もいる!
兎に角、これは襲撃するチャンスだ。
まず私が忘れかけていた特典のオマケである箒に乗り、上空から
よし、駆け出しの私達には十分な作戦だ。
これなら簡単に倒すことが出来るだろう。
「準備は良い?」
「ああ、いつでも良いよ」
「じゃあ手筈通りにいくよ、『
私は今回初登場である箒に跨がり、上空からフリーズガストを撒き散らしてゴブリンの動きを止める。
その隙に雅也が茂みから飛び出して行き、固まったゴブリンを倒していく。
完全には凍っていなかったゴブリンが雅也の背後に回ろうとしていたので、
「
「おお、それってルーン魔法?剣が炎纏ってる!」
「ルーンナイトは盾職でもあるけど、魔法剣士でもあるからな!」
それから私達はスムーズに倒していき、最後の一匹も倒し終わった。
レベルも上がったし早速精霊はいないかと辺りを見回していると、湖の中から…
「「え…女神様?」」
まるで女神の様な美しい水の精霊が現れた。
To be continued…
──────────────
後書き
漸く更新です。
実は執筆中でもう少しで書き終わるクセに放置して、ずっとぶっ通しでWeb版のこのすば読んでました(笑)
まぁ原作の展開を知っていた方が今後の話を書きやすいからなのですが……カズマは弟いたんですね。
しかもお互いにバレンタインチョコを誰からも貰えなくて、悲しい思いをしていたという…。
アイリスにお兄ちゃんと言われてカズマが夢中になっていたので、妹に嫉妬させたいなと思いました。
「お兄ちゃんは私だけのお兄ちゃんだもん!」
この一言だけで一発で取り返せる自信があります(笑)
ていうかエレメンタルマスターの筈なのに、中級魔法を杖無しで使用する妹ちゃん。
漸く精霊とご対面ですね、早く精霊の魔法を使いたい。
次回は精霊達に素材を貰います。
あともうそろそろ仲間を出したいですね、既にどんな奴かは考えてます。
…やっぱり幼女ものにヤンデレ枠は必須かと。あと俺様とか。
……なんか弟ものを書きたくなってきた。
私はロリコンでもありますがショタコンでもあるのです、というか子供大好きです。
小さい頃はよく子供達に本の読み聞かせとかしてあげてました。
ショタをお姫様だっこして階段上ったり、自転車の後ろに乗せてあげたことは良い思い出です。
……あれ、男女逆じゃね?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます