淡々とした、透明な語り口が心地よい作品でした。監視下にある窮屈さに気づくシーンと、真っ白い光に満ちたようなラストが本当に素敵です。技術的なことには全く詳しくないのですが、十分に楽しめました。
徹底された管理社会において人々は疑問を抱くことなく日々を謳歌する。それに逸脱してしまうことは、本当に罪なのか?それを問い掛ける作品です。
伊藤計劃氏の作品にかなり影響を受けているとのことですが、システムの描写や各所からの引用が鮮やかで、作者独自の世界観が如実に描かれていました。中でも主人公の感情の変化は丁寧に描写され、「これは自分…続きを読む
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