個々人の好みや体調、未来、学問や職の適性。様々な「監視」というものが人々の中に馴染み、監視が公然と行われるようになった近未来の話。
絶え間なく行われる監視は人々の意思行動を希薄にしていき、やがて意思の要らない環境を享受するようになる。自由が剥奪されていることも知らずに生きる学を含める家族の姿は、現代の機械化や自動化を風刺しているようにも思えます。その中で好奇心にかられて、逸脱行為といえる行動をしてしまった学は、社会の不適格分子として殺されてしまうのか。ぜひご自身の目で続きを見てください。ラストまで目が離せません。