わたしが『わたし』であることの証明。

日々、記憶が消えてゆき、ついには息の仕方さえ忘れ死に至る病。

ミルクパズル症候群。

明確な治療法は確立されておらず、罹患者は脳外科手術を施し外部接続可能にしたうえで記憶のバックアップを取るほかに選択肢がない。

その過程で生ずるわたしが『わたし』でない可能性が患者を苦しめる。

これは、その病に罹患した学生と記憶科学を研究する教授の対話劇。

或いは、わたしが『わたし』である証明。

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