SS版
少年が一人、街の中で立ち止まっていた。彼の眼に見えているのは人間の、腕、だけ。
「腕だけでも結構、どんな行動をしているか分かるもんだなぁ」
手を繋いで歩いていたり、立ち止まって本を読んでいたり。近くには音楽を聴いているらしく微かにリズムを取っている腕も居る。少年はそんな光景を眺めながら呟いた。
すると突然、少年の視界が何者かの手によって塞がれる。少年はビックリしつつもそっと、その腕をどけると。
街の光景は、いつも通りに戻っていた。
「けど腕だけじゃ、細かい気持ちは伝わってこないよ?」
少年の背中側から一人の少女が顔を出してきて言う。少年は少し驚きつつ尋ねる。
「で、×××××さんは何で此処に?」
「───だって、あなたが好きだから。」
顔を赤らませながらも、少女は言い切る。
「え!?」少年は今日一番驚いた。
行動と、想い。 愛知川香良洲/えちから @echigawakarasu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます