勝ち負けとは違うバトルの深みが面白いです！！

本作品は、クリスタルシリーズのエピソード2になります。エピソード1を読まれていなくても楽しめますが、読んだ方がキャラクター同士の楽しみが三倍になります(当社比)。私もプロローグを読んでエピソード1に戻りましたが、戻ってよかったと思います。

エピソード2で最も語られたのは、生々しい人間関係からくるリアルな感情です。波のうねりのような感情の起伏がキャラクターごとに用意されていて、特にメインキャラクターに関してはカクヨムの規制ぎりぎりまで掘り下げられています。

しかし、だからといってエグい話かというとそうではありません。個性豊かなメンバーたちが一致団結するシーンもあり、そこには本作品の目玉でもあります、キャラクター同士の友情も余すとこなく堪能することができます。

クライマックスのバトルでは、本音を晒すというのはどういうことかを考えさせられました。また、感情の綻びといいますか、人間だからこそ陥ってしまう理論的ではない過ちというものにも、作者さまは挑戦されたのではと思いました。

基本的には、キャラクター同士の楽しいやりとりをメインとした作品です。そこに、明確なシリアス要素をつきつけることで、キャラクター同士がいかにシリアス要素に立ち向かうのかが、シリーズを通じての最大の魅力ではないでしょうか。

ぜひ、人間のリアルな姿を通じて繰り広げられる不思議な世界を味わってみてください。特に、お気に入りのキャラクターを見つけたら物語の楽しさは倍増しますよ！

シリアス要素を含む作品が好きな方には刺さる作品としてオススメです！