未来桃太郎

作者 時流話説

71

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★★★ Excellent!!!

魔界と人間界の行き来は長く封印されてきました。
千年振りに鬼の精鋭部隊が人間界へ進軍してくるところから、物語は始まります。

そこは遠い過去に「桃太郎」とその家来に、多くの鬼が殺戮された忌まわしい伝説の残る鬼ヶ島でした。
若い鬼たちは、誰も見たことの無い「人間」に怯えつつも、勇気を奮って任務を果たそうとします。

近未来SFテイストのダークファンタジーですが、戦場の青春を描いた映画を観ているようでした。

任務にいそしむ若き兵士の鬼たちの姿が、ごく普通の若者の青春群像としてユーモラスに描かれますが、得体の知れない敵と遭遇する緊迫感溢れるシーンの恐怖感とのギャップに飲まれます。

登場キャラクターがほとんど鬼という異様な世界を、丁寧に構築していく描写が素晴らしかったです。

お互いの実像を知らない鬼と人間が、共存の可能性を探ろうともせずに悲惨な戦争を繰り返す現代の世界情勢そのもののようでした。

このラストの切なさは、忘れられないと思います。

★★★ Excellent!!!

サイエンスファンタジーもの。

ベースとなっているのはお馴染み『桃太郎』なのだが、この作品では鬼にスポットを当て、鬼の視点による「その後の桃太郎」を描いたものだ。1000年後という遠未来を舞台にしており、世界観としてはポストアポカリプスの要素もあって、未知の世界を探索するSFものとして楽しめる内容となっております。

と同時に、登場人物が魔界から来た鬼族というファンタジー要素があるので、SFとファンタジーの両方を楽しめる、ある意味お得な作品です。

SFとファンタジーをうまいこと融合させた意欲作! オススメです。

★★★ Excellent!!!

最新話(23話)まで拝読しました。
現代ファンタジージャンルということになっていますが、物語全体に漂うノリは異世界探索系SF?のようなテイストがある作品ですね。

古い「桃太郎」の御伽噺によって語られてきた伝承を手掛かりにし、それまで魔界に生息していた鬼たちが、異界にあたる1000年後の日本(!)へ乗り込むことになります。
さて、しかしたどり着いた先で彼らが見たものは……
というのが大まかなストーリー。

未知の未来世界の謎を徐々に解明していく感覚には、探検小説的な面白さがギュッと詰まっています。
淡々としたキャラクター(鬼)たちのやり取りも、むしろ緊張感があって良好ですね。

★★★ Excellent!!!

 有名な民話桃太郎を下敷きにした話は携帯電話のCMも含めて、それこそ星の数ほどあります。
 本作は鬼ヶ島の戦いから千年。海ではなく時空を超えて渡ってきた鬼の一族の舞台が、安住の地を求めて人間世界に渡航するという、稀に見る世界設定です。
 渡航方法、キャラの際立った鬼たち。そして人間世界。全部が一ひねりきいた独創性です。
 鬼たちに告げられる驚愕の真実とは。そして表題の桃太郎とは。

 今後の展開が気になるファンタジー作品です。
 

★★★ Excellent!!!

桃太郎視点ではなく、鬼視点から書かれたこの作品。
異世界が人間界という新たな世界観。
個人的にツボったのは、鬼なのに人間臭さがプンプン漂ってくるところ。外見が鬼だとしても、その中身は……?笑

僕たちが知っている『桃太郎』。
この作品は、本来、未知の存在である鬼が紡いでいく。
誰もが知っているおとぎ話。しかしそこにあるのは誰も知らないおとぎ話。
それが今ここに存在している。

昔話から新鮮味を感じるという不思議な感情をいだく作品です。
これからどう話が展開されていくのか楽しみにしています!

★★★ Excellent!!!

なんの逸話かはタイトルでお分かりかと思います。
発想に脱帽! そして反対側から未来を見るとの多角的視点で綴られると、「ああ、そうだったのか!」との知識欲まで満たされてしまうという……。

また画策する鬼たちがやたらにクールで格好良く見えるは、筆力でしょうか。うん、鬼さんたちもこんなに頑張ってるんだ! というような。
悪役のはずの鬼を見守る日が来るなんて思いもしなかった。

新たな極地を拓くと思います。
こういう発想の物語こそ、現代には必要な愕きなのではないでしょうか?と思ったので、早々にご紹介レビューさせていただきました。

是非めくってみてください。知っている逸話だからこそ、新鮮味が感じられると思います(*^^*)

続きを楽しみにしております。。

★★ Very Good!!

魔界から1000年ぶりに日本にやってきた鬼の先遣部隊は、鬼が島の遺跡を調査し、そして、ついに人間側の警戒網にかかり、交戦する――。鬼と桃太郎に関する既存のイメージを覆す未来の物語です。未知の地を調査し、得体のしれない敵と戦う緊張感が読者を襲います。

★★★ Excellent!!!

 鬼を扱った小説、説話は数知れず。だが、鬼の視点から「桃太郎伝説」を掘り起こした小説は珍しい。
 しかもこの小説の鬼たちは人間臭いのに、身体的には「鬼」なのである。だから、逆説的なファンタジーとも読めるこの作品。何と言っても主人公が出会う「人間界こそが異世界」なのだから。
 こんな新解釈伝説を、是非、多くの人に読んでほしいです。