幸せを求め生きる姿が感動を呼ぶ

 アルビノとして生まれたばかりに、バケモノとさげすまれて底辺で生きる少年と、ただ蒼い髪を持ち生まれたばかりに、女性としての幸せを閉ざされ王となった王女。
 彼らはただ、一人の人として愛されたかった。

 ふたりが出会わなければ、叶わなかった。
 それは決して平穏な道のりではないが、彼らの幸せを望む者とともに、一歩ずつ前を向いて進んでいける。

 自分の幸せ、相手の幸せ、国を、きょうだいを思う心。
 目的や手段は違えど、登場人物達はただひたすら、大切な居場所を守るために生きています。
 だからこそ、読み手の心を揺さぶる物語となっているのです。

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