老婆の昔語りは切なく、現実的

 主人公は海を見つめる老婆が気になって声をかけたことをきっかけに、老婆の思い出を聞くことになる。
 戦争が引き裂いた恋。それは切なくて……、現実的だった。
 老婆が選んだ婚約者とその結末に思わずあははと力ない笑いが漏れ、最後に彼女が海を訪れていた理由を知ってさらに納得の感嘆を漏らしてしまった。