銃把を手に死獣を屠る……これもまた、青春なのか……!

同じ空間を共有しながら、格差社会や階級社会などというレベルではない、最早分断され二つの世界となった〈昼〉と〈夜〉。夜に生まれ兵役を課せられ〈死獣〉との戦いに明け暮れる若き主人公の鬱屈した視点から、そんな文字通り〈光〉と〈闇〉の世界のやるせない対比が、ある種の諦観を漂わせつつ描かれているのですが、その薄暗い雰囲気が堪らなくいいんです!

ロストテクノロジーの鍵を握る、とある少女との出会いを境に、主人公とその仲間たちは運命を大きく変えるような出来事に直面し、やがて事態は思わぬ方向へ転がっていくのですが、点在していた凡ての謎が一つの線で結ばれたときの衝撃たるや……! この瞬間を未読の方々にも是非味わってもらいたいですね。

因みに自分はずっと委員長推しでしたが、読み終えた今ではすっかり棟方推しであります。その理由は、是非とも最後まで読み進めていただきたく……。

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