これはミステリーものですが、ただの謎解きで終わらないところが素敵で作者さんらしいですね。
1話ごとに提示される謎を主人公と一緒に解いていくワクワク感。そして、全ての謎を解いてたどりついた意外なゴールとメッセージカードの差出人……。
普通のミステリーならば真実にたどりついた時、読者に驚愕を与えるわけですが、この作品ではとても温かな気持ちを作者様からプレゼントされちゃいます。
そう。この小説は、クリスマスにふわさしい、愛あるミステリーなのです。
みなさんも、主人公と一緒に謎を追い、最後にキュンキュンしちゃいましょう(*^^*)
作者様、素晴らしいプレゼントをありがとうございます!!
全8話ですが1万文字程度で完結するので、すぐに読み終えました。
1話ごとにアナグラム形式の謎解きが用意されていて、頭の柔軟体操になります。
その場ですぐに解けるとんちの利いた問題ばかりなので、クイズ本を読む感覚で挑戦してみてはいかがでしょうか?
クリスマスの夜に受験生を息抜きさせてくれる、ちょっぴり可愛い純愛の物語。
クイズを仕掛けたのは誰か、アナグラムを解くたびに核心へ迫って行く構成も面白かったです。
アナグラムを凝り過ぎず、難易度を判りやすく調整しているのも好感触です。
無駄に難しくして、リーダビリティを犠牲にすることが至高だと考える人がときどき居ますが、ユーザーフレンドリーを考えると、このくらいが万人向けで良いと思います。
頭を使って楽しく読める、一味ちがったクリスマス作品です☆
受験生の拓には縁遠いはずのクリスマスに届いた一通のメッセージ。
そこには数年前に亡くなった母の筆跡で、暗号のような文が書かれていた──。
そこから拓のミステリーハントが始まります。
謎を解いて指定された場所へ向かうと、また新たな謎のメッセージが登場。
次話をタップするのはちょっと待って!
あなたも一緒に謎を解いてみてください(^^)
頭の体操のような、クイズのような謎解きを楽しみながら物語を追うことができます。
もう一つの謎解きは、それを仕組んだのが誰なのか、ということ。
こちらも、謎のメッセージを解くごとに、可能性のある人物が絞られていきます。
最後の謎を解いた時、彼の前に現れる人物は誰なのか?
ほんわかと温かい読後感が待っています♪
あー、これ凄くいいなーと素直に思いました。
この作品はミステリ小説の中でも、いわゆる暗号解読系のコンセプトで書かれた内容になっています。
特徴的なのは、基本的に一話(というかWeb上の一ページ)につき、一問軽い謎解きが用意されていて、それを主人公がクリアすると次に話が進む……
という、掌編連作形式に近い構成になっているところ。
まるで、「パズルの問題集をショートストーリー付きで読み進めている」ような感覚を味わえます。
電車やバスの移動中なんかでも、ちょっと一問遊んでみようかな?というような、凄くお手軽な楽しみ方ができて、それがいい意味での暇潰しにスマホなどで読むWeb媒体と、非常に相性よく馴染んでいると思います。
この形式、もしかしたらミステリをネット小説で手軽に提供するための、新しいテンプレのひとつになり得る可能性があるんじゃないかとすら感じてしまいました。面白い!