子供の頃に憧れ、ゆえに懐かしき香りのする冒険の旅へ。心許せる仲間と共に

 幽霊船とネクロマンシーという新旧の幻想を、物語の中で見事に結びつけた構成も際立つ。

 ところで、主人公のマルロは子供である。前作、『アイラと神のコンパス』でもそうであったが、作者の描く子供のキャラは魅力満載である。子供が読むならば、まるで自分が冒険しておる如くに、大人が読むならば、懐かしき感慨に浸りながら、楽しめるであろう。多くの方に手に取って欲しい作品である。

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