これこそ、本物の異世界ファンタジー!

人間の何でも屋シエラと、エルフのクラウディア、ふたりの女性の冒険を描いた物語です。

特筆すべきは、その世界設定でしょう。いわゆる異世界ファンタジーと名乗っているのに、共通設定の上にある「異世界という名を持った同じ世界」が舞台の作品が多くなってしまっている今、作者は本当に、オリジナルの世界を作りあげています。
 それは、いわゆる魔法(この世界では氣導術と呼ばれます)やモンスター(この世界では魔獣と呼ばれます)にも及んでいます。
 そして、この世界全体にも、まだまだ驚くような大きな秘密がありそうです。

 完全オリジナルの設定が多いので、とっつきにくい部分はあるかと思いますが、丁寧に描写されることもあり、決して不親切ではありません。

「本物の異世界に飛び込みたい、味わってみたい!」という願いを、この小説は叶えてくれるでしょう。