会議は踊る、雷鳴をBGMにして。

荒れ狂う嵐の中で進められる話し合い。
その議題は「すでに死んでいるのは誰か」。
ひとりの客が漏らした言葉から始まったとんでもない会議は、雷鳴が轟くごとにまた、不思議な方向へと進んでいきます。
はてさて、死んでいるのは誰でしょね? 
さーぁ、みんなで考えよう!

推理、推薦、立候補…と場が次々動いていく展開は、読者を飽きさせることがありません。それぞれの事情が明らかになっていく過程も違和感無く話に含まれており、見事でした。
話の収束のつけかたも(ネタバレを避けて深くは言えませんが)クリスマスに相応しいラストだと思いました。

会場はクローズドサークルですが、惨劇ミステリーが苦手な方でも大丈夫。面白さと読後の爽快さを保証いたします。
ただし一つだけ注意を促すなら、バトルものではありません。
タイトルでつられた方はそれだけ心に留め置いてください(笑)。

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