呪神と言う名の「増悪」の風刺

 この作品を「喜劇」と受け取れるならば、あなたは既に「呪神」に憑りつかれるのかもしれない?

 己の才能を鼻に掛ける者、敗北を人のせいにする者、欲望を押さられない者、復習に身を焦がす者。
 全員が「被害者」かと思える表現もあるが、全く酌量の余地のない加害者だ。

 呪神と言う名の「増悪」の風刺は、我に振り返って戦慄を覚えずにいられない物語。
 その「力」の甘美を目の前にして、考えて行動するなど出来るものはいない。

 個々のキャラの価値観や増悪の表現の巧みさ、力強さに魅せられる文章。
 多くの人はココに自分の中の「闇」を視るだろう。


 

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