女はそれを我慢できない

作者 奈月沙耶

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★★★ Excellent!!!

 第1話目から驚かされてしまいました。えっ? いきなり修羅場なの?

 主人公の田島紗紀子さんは、恋多き二十代後半の女性。次々にパートナーを替え、男の人と肌を合わせていきます。
 それにも関わらす、悪い印象が全く湧かないのは、同時に複数の方と関係を持たず、お付き合いを1人に限定しているからでしょう。
 でも、だからといって、結婚を前提に真面目なお付き合いをしているかというと、それも違う。今が楽しければ良いとばかりに身体の関係を持ちつつも、必要以上に親密な関係になるのを恐れているように見えます。

 お友だちと一緒に男性漁りに夢中になりつつも、男性との関係よりも女性同士の友情を重んじていて、その考え方にも説得力があります。
 『争う価値のある男なんていない』を信念に、それに忠実に生きていきます。

 お友だちも含め、多くの女性の様々な考えや立場の違いに触れ、『男性の理想とする女性像』とは違う、女性の生々しい現実が赤裸々に描かれているのです。

 本作は、至言、名言、迷言(?)の宝庫です。その中から、応援コメントでは上がってなかったものを1つ紹介致します。

『そんな男のアレはちょん切ってドブに捨ててやりたい』

 うふふふふ。良いですよね✂ 読みたくなってきた?
 あら? 男性陣は読む気なくなってきたんですか? ちょん切られそうな事を仕出かした自覚をお持ちですか✁ そういう自覚があるうちは大丈夫! 今のうちに、女心を勉強しておきましょう💫

 この小説は、女性にも男性にも、16歳以上の総ての人に読んで頂きたいです。
 下手な恋愛心理学の本よりも、よっぽど役に立つと思いますよ?

 奈月沙耶先生、お疲れさまでした。
 この作品が書籍化されてないのは日本の損失ですよね?
 私がカクヨム運営の人だったら即座にツバつけて、奈月先生の作品を青田刈りするのですけれどね。

追伸:本作の… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

まさに大人のための物語。
でも、若い方にも読んで、予習をしておいてもらいたい物語でもあります。

女も男も、恋の形もいろいろ、さまざま。

共感するか、憧れるか、はらはらしながら見守るか、こんな世界もあるんだとびっくりするかも、読者様次第。
自分がどれに当てはまるのかは、どうぞお読みになってお確かめください。

するするっ、と読み進めるうちに、繰り出される名言の数々にやられて、どっぷりハマってしまうこと間違いなしです!

★★★ Excellent!!!

面白くてさくさく読める作品です。男と女の赤裸々な事情がクセのある濃いキャラ達によって語られます。大いに共感出来ることもあれば、あちゃーそりゃいかんでしょ!と目を覆いたくなることも。

読者の年代によりそれぞれ感じ方は違うでしょうが、私はしみじみと今までの自分の恋愛を振り返り、反省することしきり……歳ですかね。若い頃の自分、あの時はこうしておけば良かったのに、若さゆえの突っ走りだったねぇ、なんて考えながら読みました。

楽しい作品をありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

傍から見ていて、想像が追い付かない部分を補ってもらった様な満足感を感じさせる作品です。
お姉さん達はどういう風に相手を見つけて付き合い始めるのか。気になる相手が被った場合、友達との関係は?
会社で男性と関係を持った場合の結末にはどういうものがあるのか、などなど、読んでいてためになる事が沢山ありました。
メインヒロインである紗紀子さんとその周囲のお姉さん達には今後も仲良くやっていってもらいたいと思うばかりです。

★★★ Excellent!!!

久々、女性の恋愛モノで面白いものに出会いました。

肉食系女子。自分を客観視してて、自分でもそう思っているが実は違う。
快楽主義ではない。
しかし自分で旗振りもしない。
でも振り回されるのも嫌。
こんな自分も自分のサガも理解しつつ、
自分のリズムで、ただ『今』を生きる。

とてもリアルな女性像。

モテまくるのは正直羨ましいとこですが、モテる理由も分かる。

★★★ Excellent!!!

全部が好きです、この作品。強烈な魅力があります。

会話で進む場面あり、複数キャラが絡んで動きのある場面あり、どんな場面も自由自在に書き分ける作者さんの筆力に脱帽です。

恋愛ものは苦手ジャンルで、ほとんど読みません。
しかしこちらは、最後の最後まで楽しく読めました。変に美化していないところが良かったです。
全編通して、ぶれない紗紀子さんが大変魅力的です。
由希ちゃん、佐藤も好きです。

読み終わるのがもったいないなと思ったんですが、結局、読み切ってしまいました。だって面白いのですもの。続編が読みたいです。

★★★ Excellent!!!

 男の持っている女性に対するイメージを、気持ちよくぶっ壊してくれる作品です。
 オンナは本来、能動的な生き物なんですね。その前では男なんて、まるで置物みたい。オンナは強い。オンナはカッコイイ。オンナはかわいい……。

 特に主人公をはじめとしたキャラクターが秀逸です。よく、自分のキャラが勝手に動くと言う人がいますが、この作品はレベルが違います。明らかに作者の思惑を越える動きをしているのに、それが破綻につながらずにストーリーに厚みを持たせています。それが最大の魅力です。

 オンナには最初から勝てっこないのに。支配できると思い込んでいる男という存在も、少しはかわいいのかな。

★★★ Excellent!!!

大人の物語と冠するのに相応しいです。

快楽をがまんできない。だって男女だもん異姓だもん。

気持ち良さに生きたり、そこに意味を求めたり、正しかったり間違ったり。

それでいいじゃん。ココロってそういうものでしょ。

正しさや清純さを求めるなら見ないほうがいい。

がまんできない、欲望の物語。

それにしても男のキャラが軒並み腹がたつキャラしかいないことは、素晴らしいです。

男どもは、この話を見よ。

★★★ Excellent!!!

オンナの生の本音がバシバシ飛んできますので、男性読者は心してしっかり受け止めるように。

でも、全然重くないですよ。大丈夫。そのあたり、絶妙のバランスで駆け抜けてます。上手いです。勢いだけじゃできないです。

主人公紗紀子さんの心に声を、男性読者はひとつでもいいから覚えておくといいと思います。きっといい事ありますよ。

まずは深いことは考えず、第1話読んでみてください。リアルだけど、軽妙洒脱な文章に引き込まれると思います。もちろん女性も!

★★★ Excellent!!!

 この手の肉食系女子の生活や考え方を男性が書こうとすると、欲望丸出しになるか、それともジメッとした感じになりがち。
 女性作家さんが書いたせいか、ドライな感覚を性的描写でも感じさせてくれ、きわどい場面でもちょっとエロい程度でいやらしさがない。

 作品内容を想像すると、もっと面倒で騒がしい状況になってもおかしくない描写も、サラッとした爽やかさすら感じるモノになっていて、テンポ良く読み進められた。

 主人公の今後がどうなるのか、彼女なりの幸せを掴めるのかとても気になるのですが、男らしさを発揮した結末は楽しい。

★★★ Excellent!!!

 最後の「伏兵」が素晴らしい、作者のひらめきが見事です。

 最後に紗紀子をやったのは誰?正にミステリ~でした!! ぉお!!(゚ロ゚屮)屮

 読者の想像を裏切らない物語、決して「おまけ」だけ読んではいけません。

 特に4話「付けたがらない男」は男女共に読んで自身が至らない点は無いか?振り返って欲しいと思います。

 女性視点で語られるお話ですが、男女どちらの方が読んでも面白い「大人のラブコメ」!!

 年齢と経験を重ねた方、恋愛やパートナとの関係にちょっと悩む方、そんなあなたの事がかかれているかもしれません。
 これからお相手と歩むうえでちょっとしたヒントになる物語。

 お一人様の方、「結婚しなければいけないのではないか?」と思い悩む女性、そして男性の方、紗紀子の決意に共感を覚えると思います。


 そして恋愛経験が浅い方、これからの方、お若い方は是非ともこの「赤裸々な物語」を読んで、そして「恋に迷う」事のない事を祈ります。

 「大人が読みたい」!

 コンテストの趣旨に非常にふさわしい物語だと思います。