どこか神秘的な作風が読者を魅了する、青春恋愛小説がここに!

 高校卒業を控えつつもお互いに進学先や夢が異なるため、遠距離恋愛を迎えようとするある高校生カップルのお話です。

 主人公の志峰と宜脩の二人が宮崎弁を使用することがポイントで、同じ日本語なのにこうもお互いに可愛らしく見えてしまう……そんな不思議な気持ちになります。方言が持つ不思議な魅力に、私も思わず引き込まれてしまいました。
 また宮崎県の歴史や神話などのお話もしっかりと作中で説明されており、作品の世界観を神秘的なものにしている点も魅力です。高校生らしい恋愛における心理描写も、まさに青春を思わせるような素敵な描写です。

 短編小説でありながら読む人の心を温かくするこの作品、一人でも多くの読者さまに読んで欲しいと思います!

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