そこで生まれ、育ち、死ぬということ

あっと驚くようなことも、ぎゅっと胸がつまるようなことも、かっと憤るようなことも起きません。
それでも、読了後に「なにもない」わけじゃないんだろうなと思わされてしまうから不思議です。

東京には「なんでもある」、青森には「なにもない」というのは浅はかな表現なんでしょうね。
しかし、何があるのかと問われても明示しにくいのも本音でしょう。
文章全体で、青森に何があるのか示唆してくれる作品です。