かぐら子さんのカフェにはあやかししかやって来ない

作者 カクレナ

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★★★ Excellent!!!

つかみどころのない、まるで蜃気楼のように「のらりくらりとした」女性かぐら子さん。
彼女の営業するカフェでバイトをすることになった僕は、世にも奇妙な体験をすることになる。
なんとそこは夜な夜な海の妖怪たちが集まるあやかしカフェであった。

なぜ、妖怪がカフェにやってくるのか?
そんなものを受け入れる彼女は何者なのか?

知りたい人は是非この作品を読んでみましょう。
もっとも、彼女はそうベラベラと素性を喋ってしまう薄っぺらな女性ではないかもしれませんが。

謎のある女性に魅力を感じる貴方へ、おススメです。

★★★ Excellent!!!

『理解できない怪しいものと関わらない』。それは『何をしでかすか分からないから危険』という非常に合理的な考え方に基づく拒絶である。
そう考えるのは至極当然だし、非難できるものではない。もし仮に変な存在が傍にいたとして、ノコノコ近寄って何かの害を受けたならば、他人に無謀だと笑われてしまうだろう。
でも、だからこそ、そんな怪しい相手に対して関わろうとする勇気と、何かが起きてもそれを受け止める覚悟は、とても尊いものだと思うのだ。
そんな勇気と覚悟を静かに胸に秘めているかぐら子さんの、理解が出来ないからといって一方的に切り捨てない度量の深さと、怪異に向けた優しい眼差しが光る傑作。

★★★ Excellent!!!

海辺に佇むようにして建っているカフェ。
主人公の“僕”はそこで毎日働いている。店主はミステリアスながら陽気に笑う、不思議な雰囲気を持った女性・かぐら子さん。
居場所を見つけられず、ぼんやりとした不安に襲われていた主人公をカフェのアルバイトに、と誘ったのが彼女だった。
しかし彼女のカフェのお客はいわゆる“あやかし”と呼ばれるモノで──?

淡々と語られながらもかぐら子さんの影ある言動と、主人公の戸惑いや不安感が伝わってくる。
続編が読みたくなってくる作品。

★★★ Excellent!!!

タイトル通りの、現代あやかし物語ですが、陰湿さやおどろおどろしさは無く、ライトな感じです。かといって某◯夜叉みたいなギャグでもなく、物語シリーズに近いのですが、あそこまで読む人を選ばないと感じました。

主人公の青年は、その年代にありがちな他者との境界を作りたがる病(?)の真っ只中で、その設定も物語の不思議さと相まっています。

かといって終始、幻想的な雰囲気で彩られている訳ではなく、クラスメイトのキャラクターを通して、しっかりと現実と幻想の書き分けがなされており、読後に更なる興味と安心感を覚えます。

カフェの主人が語る、あやかしと現世との関わり方が、実に飄々としていて好みでした。

短編では勿体無い物語です。

ぜひ、続編を読みたいなと思わずにはいられませんでした。

★★★ Excellent!!!

海辺でカフェを開いているミステリアスな女性『かぐら子』さん。
そのカフェにアルバイトに来ている僕。
オシャレな店だけど田舎には不似合いで客も来ないんだけど、カフェには実は秘密があって……

短編なのであらすじはこの辺にして。
この設定だけでも魅力的ですが、物語の中にはさらに魅力がいっぱいです。
淡々としながらも惹きつける語り口、目の前に浮かび上がるような風景描写、そしてなんといっても魅力的なキャラクター達!

短い中に長編を読んだような濃密さがあるのですが、本当に読みやすいんです。
そして昼と夜との世界とのギャップがまた素晴らしいんです。
そして描かれた世界観が深くてなんとも魅力的なんです。
とてもきれいにまとめられた魅力的な短編です。

まずはお気軽に読んでみてください!
私も続きを読みたい気持ちでいっぱいです。