世界はグンマーの恐ろしさをまだ知らない。
本作の内容はこの一言で伝わると思います。緊迫感溢れる文章と第三者視点からの冷静な文章。ナショナルジオグラフィックやヒストリーチャンネルで放映されていそうな感覚がありました。え?これコメディなんですか?アッハイ。大統領が戦闘機に搭乗するシーンは、まさにハリウッド映画のインデ〇ンデンス・デイを連想させる熱い展開。台詞の節々からも名作からパクr……インスパイアを感じることの出来る作品です。『科学万能はおなじ人類の間でだけ通じる、ローカルルールでしかなかったことに気づくのが遅すぎた(本文引用)』などの心に突き刺さる名言も詰まっており、是非気軽に読んで頂きたい。いや、気軽に読んでいいのだろうか。それよりも、気軽にオススメしてもいいのか……
……そうだ。グンマーに行こう。
作者のガラナさんは軽快かつマシンガンコメディの名手の一人だと思っていましたが、まさにその技をいかんなく発揮した破壊力抜群のコメディーです。
今回は短編のボリュームではありますが、グンマ国の異形さ、歴史の歩み、彼らのもつ矜持などなんとも奥深い物語となっております。
しかしその大作ぶりを感じさせない、軽快なコメディー要素と語り口は鮮やかで、あっという間に読み終えてしまいます。
そして読後に訪れるカタルシスにも似た理想郷の建国……
……と書いてみましたが、あらすじは大体あっていると思うものの、作品内容はだいぶ違います。
なにが違うかというのは読んでみてください。
大丈夫!面白いですよ!