亡命考古学者とアラスカの少女、そして遺物の謎。

ロシアから米国へ亡命中、乗っていたヘリがアラスカで墜落。
考古学者ヴァシリーを助けたのは、ぶっきらぼうな物言いの少女だった。

発掘中に見つけたある物のために、追われる身となったヴァシリー。
助けてくれた少女ヤコネが、とにかく魅力的です。
カタコト英語での会話は、命令口調。
誇り高い狩人で、ライフルは凄い腕前。
狩った獲物をその場で捌き、ワイルドな食材を「食え」と勧めてくれます。
彼女たちイヌピアット族にとっては、恐らくご馳走なんでしょう。
何度も吐きつつ、毎回受け取ってチャレンジするヴァシリー。
アラスカに生きる者の生の暮らしぶりを目の前で見ているかのような描写に、すっかり惹きこまれてしまい、後半で「そういや、ジャンルはSFだった」と思い出すほど。

ヴァシリーが見つけた物は何なのか?
ヒュペルボレイオスとは?
後半の、全ての謎が解けていくSF展開は、最後まで息つく暇もありません。
取り残された彼は、このあとどうなるんでしょうね?

めちゃくちゃ面白かったです。

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