主人公。只野直人は作家を目指す偏屈な男。
彼は預金を崩しながら家庭菜園をし執筆に明け暮れる生活を8年以上していた。そんな彼に恋愛小説を連載する機会が舞い降りる。
だが……只野直人は恋愛小説を書いたことがなかった。
物語の冒頭からテンポよく惹き込まれること間違いなしの作品です。
視点が変更する面白さに加え、アッと驚く展開に物語が繋がっていく爽快感に魅了されました。
更に私が注目した面白さは、キャラクターの清々しさです。
どのキャラも嫌いになれない真っ直ぐな性格。その性格がぶつかり合うこともありますし、逆に意気投合した時の勢いは兎に角楽しいんです。
一気に読めてしまう魅力的な構成。どこまでも読者を惹き込んでしまう書き方は絶品でした。
どうぞ、騙されたと思ってちょっと読んでみては如何でしょうか?
きっと惹き込まれてまいますから!
なるほど、書籍化作品。
そう頷いたのが、最初の章を読みきったあたりでしょうか。
只野先生の人物造詣が偏屈でインパクト抜群、それに対する女性主人公の指摘や非難も漫才のごときコミカルさを織り成していたからです。
この掛け合いは受けるだろうな……と感心しました。
只野先生の描写をするだけで面白いんですから、こんなの傑作に決まっている!
物語からして、只野先生は昔たまたま文学賞に引っかかっただけのラッキーボーイというだけで、プー太郎の社会不適合者。
初めは担当編集者との恋愛になるのかなぁと思いきや、近所のスーパーマーケットで働くレジ係との恋物語になるのもおかしみがあります。
決定的なまでにそりの合わない二人が、一つの誘拐事件を元に変化が現れるのも巧い。
また、担当編集者は担当編集者で重い恋の悩みにさいなまれていて、主人公との比較表現がコントラストを生んでいるのもお見事でした。
書籍版を購入し、ウェブの原文と比べながらゆっくり拝読しました。
改行の詰め方、出版に際する卑猥な用語の置き換えなど、勉強になることも多々あり、恋愛小説のお手本としてふさわしい一冊です。
書籍化されている小説にこういうことをいうのは、はなはだ失礼だと思いますが……なんなんでしょう、この安定感は。
とにかく、本当に読みやすいです。ストレスなく、突っかかるところは皆無。そこが他の小説とは一線を画している、この作品最大の武器だと思います。稀有な存在です。
1ページの文字数が短いのも、内容にマッチしていますし、これもまた読みやすい。とにかく読み手のことを考えられているなぁと思います。
もちろん、内容も素晴らしく、お話がころころと転がっていくので飽きません。ヒロインのまひるちゃんはとにかく可愛くて、ヒーロー(?)の只野先生は相当な変わり者だけど、決めるときにはびしっと決める。キャラクターもすごく立っています。個人的には編集者でまひるの友人、みやこさんが好きでした。
いったいどうすれば、こんな流れるような、淀みのない文章を書くことができるんだろう? 楽しみながら、同時にいろいろと勉強になりました。
ありがとうございました。
とにかく只野が最強。
そこは読めば誰もが気持ち悪くなるレベル(笑)
……小説やから許せるところ。
タイトルと挿絵から、もっとこう……甘酸っぱくって、エロチックな感じ想像してドキドキモジモジしながら一歩入ってみたら――――何やコレはァア!!
違った意味での刺激的。
『会いたい』言う気持ちが恋だと気付かずに、“彼女”を求めて、近所のスーパーへ(必ず閉店間際に)会いに行く――――
素朴な恋愛の舞台・スーパーでのやり取りが、のり大好き!
主人公・只野に対しては『落ち着け』
ヒロイン・まひるんに対しては『いいからとにかく逃げろ!』
そんなコメント送ってます。
この二人がどのように触れ合って、どのように肉体関係を楽しむのか……想像すると意外に萌えます(他人事やで)。
あと。まひるんのスーパーの制服姿も堪らんです♥
※只野も制服姿のまひるんをオカズにして幕の内弁当に一品増やしてやがると思います。
とにかく! 只野のアレ、楽しみにしてます。
まだ読み途中やけど、我慢出来んくてレビューしちゃいましたー♥