戦いに倦んだ竜騎士が遺したモノ

竜騎士なんて聞くとアクションないし活劇を思い浮かべるでしょうが、視点人物の女の子は郵便屋さんです。竜騎士をやっていたのは、女の子のおじいちゃんですね。おじいちゃんは若いころに竜騎士をやっていて、そのときに乗っていた竜がお孫さんを助けてくれるんです。しかも竜は人間形態になることができて、イケメンです。街の女性たちはいつも彼を目で追いかけています。女の子、気が気じゃありません。なおイケメン竜の性格は浮世離れしているため、コミュンニケーションするのに慣れが必要みたいですよ。一朝一夕ですね。

話の構成は短編連作方式で、どの話も特殊な手紙を特殊な相手へ届けてほしいという内容になります。バリエーション豊かなキャラが手紙を通じて交流していくことになります。もちろんファンタジー設定なので、手紙の依頼を出すのも、手紙を届けられる側も、ファンタジーな住民であることが多々とあります。

さらにファンタジー世界であるため、郵送するときに危険を伴います。現代日本みたいに治安がいいわけじゃないし、移動ルートも確保されているわけじゃないので、遠出が命がけなのです。そこで竜を乗り物として使うことで様々な場所へ安全かつ迅速に手紙を届けることができるのが、女の子の閃きでした。

ただし女の子、お人よしなところがあるため、採算度外視で仕事を請けて赤字になることも多々とあるみたいですよ。

どんなお仕事で赤字を出してしまうのか。またおじいさんの竜騎士はどうして戦いに倦んでしまったのか。おじいさんはなにを遺したのか? すべての答えをあなたの目で見届けてください。

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