第四回 実力ある人は、高校時代に何かを掴んでいる


 専門学校に入学して思った事。

 それは、「何でこんなにすごい人が専門学校にいるんだ?」という事。

 今を思い返せば、本当に簡単な答えだ。


 もう、高校時代でそういう人達は動いて既に何かを掴んでいた。


 その『何か』は僕にはわからない。

 だって、僕にはその時代には掴めていなかったから。

 ではその人達に聞いたかというと、聞いた。

 でも、彼等にとっては自然の流れで得たものだから、答えられるはずもなかった。


 前々から言っているように、高校時代で掴み取った彼等は学びに来ていない。コネクションを作りに来ている人が大半だ。

 入学の時点で既に、天と地の差位実力はかけ離れていた。


 では高校時代に何をすれば良かったのだろうか?

 僕は夢破れた後に必死に考えた。

 そして、ある答えが思い浮かんだ。


 注意を述べておくが、この答えは僕が思っているだけであって皆に当てはまる訳ではない。答えも十人十色だと思うから、是非苦しんで導き出して欲しい。


 僕が思い立った答えは、「高校の授業を真剣に取り組む」だ。


 何を言っているんだ? なんて思う読者の皆さんは言うだろうが、非常に重要な事だ。

 まず、高校の授業を振り返って欲しい。今高校生の読者の方は今までの授業を振り返ってもらいたい。

 「こんなの将来に役に立つの?」と思う人が大半だろう。

 僕もそうだった。

 しかしこの考えこそが、何かを掴み取った彼等との差になったのではないかと僕は考えた。

 では高校の授業は何のためにあるのか?

 それは、『「学ぶ事」を学ぶ授業』だと考えている。

 そう、必要ない事でも自分の知識に取り入れて、いかにそれを引き出せるか。

 義務教育プラス高校で授業を受け、脳に知識として入れる事を強いられている訳だが、そんなの就きたい仕事でも絶対に頭に叩き込まないといけない事は出てくる。

 好きな事を仕事にしても、その先も勉強が待っている。

 

 例えば、じゃあ僕がゲームクリエイターになりました。

 僕はRPGとかは好きだけどギャルゲーはほぼやった事がありません。面白さが一切わかりません。

 しかし、そんな僕に上司は「お前、今度製作するギャルゲーのチームリーダーやれ」って命令されました。

 さぁ、どうする、俺?

 となるでしょう。

 恐らくここで、高校時代に「学ぶ事」を学べた人はさっさと行動して、今のトレンドだったりどういうのが受けるかというのを取り込もうとするでしょう。

 逆に学べなかった人は断ったり、受けたとしてもリーダーは長く続かないでしょう。


 僕の中ではこの『「学ぶ事」を学ぶ』のが出来ているか、出来ていないかはかなり大きいと思う。

 僕は出来ていなくて、ただ講師に教わるだけだったから夢破れた。

 きっと自ら学ぼうとすれば、また少し違った未来だったかもしれない。

 夢破れた僕33歳は、真剣に学ばなかった後悔と、もしこうしていればという「if」の妄想に長年取り憑かれてしまう事となった。


 だから、僕は声を大にして叫ぼう。


 将来の夢を追いかける若人よ、今目の前にあるものに全力であれ!


 それが成功しようとも失敗しようとも、絶対に『何か』を得るはず!!


 ないがしろにしたら、その『何か』すらも得ずに、ただ人生を無駄に浪費するだけだ!!


 夢は夢想だけじゃなく、叶えないと意味がない。


 夢は素敵なようで残酷で、まさしく呪いだ。


 夢を持ってしまった若人よ、後悔しないように全力でぶつかれ!!


 夢が破れたとしても、きっと『何か』が見えてくる。


 今、学生の皆さんに、少しでもこのエッセイが届く事を祈って。


 少しでもこのエッセイが、皆さんの人生の糧になってくれるよう祈りながら、以降も執筆を続けようと思う。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る