あとがき


ご覧の通り、悪趣味なグロテスク小説だ。

あくまで視覚的に訴えかけるのみで、むしろ情感の絶望といった描写は申し訳程度に抑え、ただ、愚直なまでに痛みの表現に特化させた。


トップでの注意書きにもある通り、痛みと過激さは段々と高まってゆく構成だ。

欲を言えばアトランダムに強い絶望と弱い絶望を散りばめ、読者の意表を突く形にしたかったのだが、学生も気軽に閲覧出来るこの環境、物見遊山気分で覗いたキッズにそんな意地悪をするのは些か偲びなかったのだ。


とうぜん、万人受けとは程遠い作品だ。

だが、私が当作品を投下した主な動機としては、読みたい人に読んでほしかったからである。


やはりそういった悪趣味を好むニッチな層はどこにでもいるわけで、彼等にとって供給とはあまりに少ない。

その多くは自分で自虐性向を満たす作品を作る。言わば自給自足だ。


悪趣味といえど、彼等とて創作に携わる立派なクリエイターなのだ。

そんな彼等への、ささやかな供物だとでも解釈してくれれば幸いだ。


あるいはそういう性癖を持っているわけではないが、なんとなく読み進めてしまった者もいるかもしれない。


さぞ疲れたろう。息抜きに私が書いた傑作「七瀬乱舞」及び「ぼくの心臓をかえしてください」でも読むといい。

純粋にエンタメとして優れている。私はくどいくらいにここに推しておくぞ。読んでみてくれ。


ただあまりの面白さに眠れなくなってしまうかもしれないが、それに関しても当作と同様、私は一切責任を負えないのであしからず。


ではまたどこかで



相川由真

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グロテスク 相川由真 @ninosannana1

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