アルセーヌ・ルパン(ルブラン著の本家)にハマっていたころ、
同じく読書が趣味の友達と、暗号にもハマっていて、
コードネームを名乗って暗号の手紙をやり取りしていた。
別の友達の下駄箱に怪文書を入れて、巻き込んだりしていた。
『ぼく』を読みながら、そんなことを思い出した。
「そういうまだるっこしいことをする男子なんか、
普通の女の子にはアッサリ振られるだろう」
との声もあると思うけど、
凝り性で照れ屋な彼をまじめで誠実だと感じるからこそ、
彼女も彼の暗号にきちんと向き合ったんだろう。
ひねくれているようでストレートな暗号ラブレター、
という発想が懐かしくて楽しくて、すごく好き。