雰囲気がとてもいい短編です。読後感もよく、テンポもいい。縛りに期待して、オチが来るのかと構えてしまったのがいけなかったです。また読みたいです! ありがとうございますo(^▽^)o
とても丁寧に、そして鮮やかに想いや感情、感傷といったものが描かれていると思いました。心にじんわりと沁み込む物語です。多くを語る必要がないぐらい、素晴らしいお話だと思います。
とても美しい言葉の選び方で、読んだ後に、しばらく心地の良い余韻に浸っていました。二人の静かな、大人だからこその関係性。先生の言葉。すごく小さくて、でもそこにあるのが痛みで分かる、そんな棘になって胸に刺さりました。そして、他の方も書いていますがネギの扱いに、すこしだけ笑ってしまいました。夜に読みたいお話です。素敵なお話をありがとうございます。
抜けなくなった棘は、大人になったからこそかしら?お見事でした。「先生」と呼ぶ相手がいたから、夏目漱石っぽいなと。また、気のきいたダジャレに、しっとり進む会話の魅力もあって、近代日本文学に近い香りを感じます。是非皆様にゆっくり味わっていただきたく。
短い中で心が揺れて、切なくなって、涙が出そうになった。ふと我に返って、表紙に戻り、ネギの文字を探す。でもそんな野菜の登場する余地なんてあったっけ?…まさか、ここですか?脱力しながら、でもじんわりした余韻が心地よい。余計なことが書き込まれていないのが好きだな。
プロの作品かと思えるほどの美しい描写の応酬。多くを語らずに、しかし確実にストーリーが胸の中に刻み込まれていく。とある喫茶店での何気ない二人のやりとりに、これほどまでに心奪われるとは思いもよらず、縛りの文字も忘れて何度も読み返してしまいます。
たぶん、よくいえば歴史のある、悪くいえば古めかしい喫茶店で展開するふたりのオトナの会話劇。どこまで分かり合ってるの?どういうつき合いなの?読む人によって、見方が分かれる作品だと思います。私は、なんとなくですが川上弘美『センセイの鞄』を思い浮かべつつ最後まで楽しく読ませていただきました。ところで、どこかの文芸サークルか何かでの3題話として作られた作品なのでしょうか?お題のうち、「ネギ」の扱いにはクスッと笑ってしまいました(笑)。
文面から漂ってくる薫りを愉しむ掌編。これもひとつの、文芸の愉悦だ。短さゆえにいわゆる「雰囲気を愉しむ」というタイプに仕上げられているが、その中にも、人の重ねてきた歩み、歴史、積み重ねのようなものを感じさせる幕切れが心地良い。「街コン」っぽくないところはご愛敬だが、それを差し引いても良い出来。