大航海時代。動かない懐中時計と、ループする島。

船乗りのフアンは、船の転覆で、カリブ海のカンティガ島に流れ着く。
そこは、20年前に彼の父も訪れた島の筈なのだが……?

時代の水準を遥かに上回る、高性能すぎる時計。
フアンの父と母の馴れ初めの謎。
正体不明の子供。
さまざまな謎に引っ張られ、読み始めたら一気読みです。
島の少女アナカオナや、スペイン人女性スサナも魅力的。

物語を動かすためには、フアンの存在は必須ですが。
これは、天才時計師フェルナンド・ヒロンの物語であるような気がします。

最後の、カシケの「ごめんなさい」が、すごく悲しい。

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