実用的な〝実用書の作り方〟

本の視点から本が店舗に並ぶまでを描いたという、一風変わった作風の作品だが、読み進めるうちに「実用書の作り方」という隠れた側面が窺えてくる。
自分も実用書めいた文章を書こうとしたとき、〝実用性・妥当性・可読性〟の三つを担保する難しさに気付かされたが、それらを併せ持つ実用書が――意外と適当なところもあるけれど――どういった人間たちによって支えられているのか気付かされる。