幾重ものアンチテーゼの調和が導く――異世界譚の最先端!

やりこみ最大の弊害とは何か!
それはかさむプレイ時間でも磨耗した心身でもなく――
辻褄の合わなくなったゲーム内で生じる、周囲との軋轢と違和感だと思うんですよね。

待ち合わせに百時間も遅刻しようが咎められず、
装備もレベルも見違えた主人公一行を見ても反応してもらえず、
負けイベントを突破したとしても何故か負けていて牢屋にぶち込まれる始末!

やりこみの動機から言えば、微々たる違和感ではありますが、
叶うのなら仲間のリアクションが欲しい! 町民の唖然とした顔が見たい! 魔王の青ざめた顔なんかあればもう最高!
そんなゲーマー達の長年の夢を具現化したモノが、本小説と言っても過言ではないでしょう。

伴った女神の認識が、既存の異世界モノで培った読み手の共通認識とリンクしていて、
独自の世界観と主人公の奇行をより際立たせているのもよかでした。

あのキワクエを極めた鬼才の新境地!
今回も余すことなく楽しませていただきます! ではまた。本日もお疲れ様です!

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