一話目から、惹かれる言葉に出会えます。「物が豊かになれば、人心は貧しくなる」子供の姿に懐かしさが込み上げます。
のめり込んでしまう言葉遣い。言葉遣い一つで日常がドラマチックになる。完結して欲しくない見聞録です
いつも用いているはずの言葉の印象がどことなく重厚に感じられ、奥深さも漂わせる…このような文章に会えるのは稀であり、拝読させて頂いたことを感謝申し上げます。また、紀行文としてきれいな写真の付いた冊子としても充分成り得ると感じました。心穏やかにさせる逸品です。
入唐と言うと求法巡礼行記が思い浮かびますが、円仁を主役とした歴史ものではなく、舞台は2000年代。現代の宗教者から見た中国の様子が楽しみです。
不思議な雰囲気。続きが待ち遠しい!