ていねいな日常の描写が、一層胸にこみ上げる感情を誘う一作

触手型星人のおじさん・グレッグと、彼の上司の忘れ形見である少女との、疑似親子もの。
異種族が地球で生活しているという世界を舞台に、短い文章の中で偏見や差別を描く作者さんの技量は感服します。
冬から春へ、まさに「氷が解ける」ような繊細で優しい時間を、お弁当や空からあげの作り方、日用品の買い出しといった、本当に些細な日常で描いています。
異種族同士のあたたかなお話が読みたい方にぴったりの一作です。

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