必死に、生きる。

乞食に身をやつしていた少年時代、
金持ちの少女によって恵まれたパンで生き延びた。
彼は、盗みでも何でもやって生を繋いで、
暗殺者の師匠に拾われ、育てられた。

その夜、富と権力への欲望に疲れた依頼主は、
聡明な口調で彼に真相を語った。
それを聞いた彼は、理不尽なほど真っ当な言葉を依頼主に返し、
己の行く道を選び、決死の覚悟で育ての親に相対する。

短編の中に、人生ドラマを垣間見る。
殺伐として懸命な彼らの生きざまが、すごく好き。

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